にほふ

標準
現代仮名遣い:におう / 読み:ニオウ
動詞・ハ行四段活用
基本動詞 和歌

美しく色づく・照り映える/よい香りがする

📖 意味

  1. 1
    美しく色づく・色美しく照り映える・つやつやと美しく見える «中心義»«古義»視覚的な色の美しさ。「花がにほふ(美しく咲く)」「紅(くれなゐ)ににほふ」。
  2. 2
    よい香りがする・香る・かおる «後の意»嗅覚的な香り。現代語「匂う」に残る。

📜 出典・例文

人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける。

人の心は分からないが、古なじみのこの里では、梅の花が昔と同じ香りで美しく咲きにおっていることよ。

──『古今和歌集(百人一首)』
夕日に、紅葉(もみぢ)くれなゐににほふ。

夕日に、紅葉が紅色に美しく照り映える。

──『例文』

⚠️ 識別・注意点

«要注意»「にほふ」は、古くは「(花・色が)美しく照り映える・つやつやと美しい」という視覚的な意味が中心(「にほひ=色つやの美しさ」)。嗅覚的な「よい香りがする」の意は後から加わった。「紅ににほふ(紅色に美しく映える)」など。名詞「にほひ(匂ひ)」も同様の二面性。現代語「匂う」に残る。

🧠 覚え方・ゴロ

色美しく「匂(にほ)ふ」(古くは視覚の美)/香る。

🏛 語源・成り立ち

「にほふ」。「丹(に)+秀(ほ)ふ」で、赤い色が美しく映える意が原義とも。

🔗 関連語・対義語

❓ よくある質問

Q. 古文の「にほふ」は「香る」だけの意味?

違います。古くは「(花・色が)美しく照り映える・つやつやと美しい」という視覚的な意味が中心でした。嗅覚的な「よい香りがする」の意は後から加わったもので、両方の意があります。

🧩 確認クイズ

Q1. 「紅葉くれなゐににほふ」の「にほふ」の意味は?
A 紅色に美しく映える    B 紅葉が散る    C 紅葉が枯れる    D 紅葉が匂う(嗅覚のみ)
Q2. 古文の「にほふ」の中心の意味は?
A 色が美しく照り映える    B 音が響く    C 味がする    D 手ざわりがよい
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