英文法:倒置

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倒置とは、強調したい語句を文頭に出すことで主語と動詞の語順が入れ替わる形です。否定の副詞句が文頭なら疑問文の語順に、場所・方向の副詞句が文頭なら「動詞+主語」の語順になります。

1倒置とは? 2つの型を見分ける

🔀
「文頭に何が出たか」で倒置の形が決まる!強調したい語句を前に出した結果、主語と動詞がひっくり返るのが倒置です。型は大きく2つだけなので、まずこの見分け方を覚えましょう。
否定の副詞(句)が文頭
(Never / Little など)
疑問文の語順
場所・方向の副詞句が文頭
(Here / On the hill など)
V + S
主語が代名詞
(he / it など)
倒置しない

倒置は「特別な文」ではなく、

強調したい語句を文頭に移動させた結果おきる語順の変化
です。だから、元の文にもどして考えると意味がつかみやすくなります。

POINT
疑問文の語順とは「助動詞・be動詞 + 主語 + 動詞」のことです。一般動詞の文なら do / does / did を借りてきます。一方、場所の副詞句の倒置では do / does / did は使いません
英語日本語
I have never seen such a big dog.
→ "
Never have I seen
" such a big dog.
私はそんなに大きな犬を見たことがありません。
An old castle stood on the hill.
→ On the hill "
stood an old castle
".
丘の上に古い城が建っていました。
The bus comes here.
→ Here "
comes
" the bus.
バスが来ましたよ。
Here "
he comes
".
(主語が代名詞なので倒置しない)
ほら、彼が来ましたよ。

2否定の副詞(句)が文頭に出る倒置

🚫
否定の副詞が文頭 → そのあとは疑問文と同じ語順Never・Little・Hardly・Seldom・Not only などを文頭に出したら、助動詞(またはbe動詞)を主語の前に持ってきます。
I have never seen it.
Never を文頭へ
Never have I seen it.
POINT
助動詞やbe動詞がない一般動詞の文では、do / does / did を借りて主語の前に置きます。このとき、うしろの動詞は必ず原形にもどります。
例:I seldom eat out. → Seldom do I eat out.(× Seldom do I ate out.)
▶ 文頭に出しやすい「否定の副詞(句)」一覧を見る
語句意味
Never
一度も〜ない
Little
少しも〜ない(think / know などと)
Hardly / Scarcely
ほとんど〜ない
Seldom / Rarely
めったに〜ない
Not only
〜だけでなく
No sooner
〜するやいなや
Not until
〜して初めて
Under no circumstances
どんな事情があっても〜ない
英語日本語
Never "
have I
" seen such a beautiful sunset.
私はそんなに美しい夕日を見たことがありません。
Little "
did I know
" that he was lying.
彼がうそをついているとは、少しも知りませんでした。
Seldom "
do we eat
" out.
私たちはめったに外食しません。
Not only "
does she sing
", but she also dances.
彼女は歌うだけでなく、踊りもします。
Hardly "
had I arrived
" when it began to rain.
私が着くとすぐに雨が降り始めました。
No sooner "
had he sat
" down than the phone rang.
彼が座るとすぐに電話が鳴りました。
Under no circumstances "
should you open
" this door.
どんな事情があってもこのドアを開けてはいけません。

3場所・方向を表す副詞句が文頭に出る倒置

📍
場所が文頭 → 動詞と主語をそのまま入れ替えるだけ!こちらは do / does / did を使いません。「どこに」を先に見せて、「何があるのか」を後から出す形です。
On the hill(丘の上に)
stood(建っていた)
an old castle(古い城が)

→ On the hill stood an old castle.(丘の上に古い城が建っていました。)

POINT
主語が 代名詞(he / she / it / they など)のときは倒置しません
例:Here comes the bus.(〇)/ Here he comes.(〇)/ × Here comes he.
英語日本語
Here "
comes the bus
".
バスが来ましたよ。
There "
goes my train
".
私の電車が行ってしまいます。
Under the tree "
sat a little girl
".
木の下に小さな女の子が座っていました。
Into the room "
came a tall man
".
背の高い男性が部屋に入ってきました。
In front of the station "
is a big library
".
駅の前に大きな図書館があります。
Here "
it is
".
(主語が代名詞なので倒置しない)
はい、どうぞ(ここにありますよ)。

4So / Neither を使う「〜もそうだ」の倒置

🟰
肯定文に続けるなら So、否定文に続けるなら Neither!「私もです」を英語らしく言う形です。うしろは必ず「動詞 + 主語」の順になります。
I like coffee, too.
So do I.

→「私もコーヒーが好きです。」(相手の発言を受けて)

POINT
So / Neither のあとに置く語は、前の文で使われている動詞の種類に合わせます。be動詞の文なら be動詞、助動詞の文なら助動詞、一般動詞の文なら do / does / did です。
Neither の代わりに Nor を使うこともできます(Nor can I.)。
▶ 前の文の型ごとの「私もです」早見表を見る
前の文肯定なら否定なら
I am tired.
So am I.
Neither am I.
I like it.
So do I.
Neither do I.
He went there.
So did she.
Neither did she.
I can swim.
So can I.
Neither can I.
I have finished.
So have I.
Neither have I.
英語日本語
"I like coffee." "
So do I
."
「私はコーヒーが好きです。」「私もです。」
"I'm very tired." "
So am I
."
「私はとても疲れています。」「私もです。」
"I can't swim." "
Neither can I
."
「私は泳げません。」「私もです。」
"He didn't come." "
Neither did she
."
「彼は来ませんでした。」「彼女もです。」
My brother studies hard, and "
so do I
".
兄は一生懸命勉強しますし、私もそうです。
"You look happy." "
So I do
."
(倒置しない=「本当にそうですね」)
「うれしそうですね。」「本当にそうなんです。」

5その他の倒置(only / 補語 / if の省略)

🎯
入試で狙われるのは「only」と「if の省略」!only + 副詞句は否定の仲間として疑問文の語順に、仮定法の if を省略すると were・had・should が主語の前に出ます。
If I had known the truth, ...
if を省略
Had I known the truth, ...
POINT
if を省略して倒置できるのは were / had / should の3つが文にあるときだけです。
Were I you, ...(=If I were you)/ Had I known, ...(=If I had known)/ Should it rain, ...(=If it should rain)
▶ そのほかの倒置パターンを見る
パターン
Only + 副詞句が文頭
(疑問文の語順)
Only then did I understand.
補語が文頭
(C + V + S)
So tired was I that I fell asleep.
否定語 + 助動詞の慣用
(Not until 〜)
Not until yesterday did I hear the news.
as を使った譲歩
(形容詞 + as + S + V)
Young as he is, he is very wise.
英語日本語
Only after the meeting "
did he tell
" me the truth.
その会議のあとになって初めて、彼は私に本当のことを話しました。
Only when I lost her "
did I realize
" how important she was.
彼女を失って初めて、彼女がどんなに大切か分かりました。
"
Were I
" you, I would accept the offer.
もし私があなたなら、その申し出を受け入れるでしょう。
"
Had I
" known the truth, I would have told you.
もし本当のことを知っていたら、あなたに話したでしょう。
"
Should it rain
" tomorrow, the game will be canceled.
万一明日雨が降れば、その試合は中止になります。
So tired "
was I
" that I fell asleep at once.
私はとても疲れていたので、すぐに眠ってしまいました。

倒置の よくある質問(FAQ)

倒置には種類がありますか?どう見分ければよいですか?

大きく2種類あります。文頭が「否定の副詞(句)」や「only + 副詞句」のときは疑問文と同じ語順(助動詞・be動詞 + 主語 + 動詞)になります。文頭が「場所・方向を表す副詞句」のときは助動詞を使わず、動詞と主語をそのまま入れ替えます(V + S)。文頭に何が出ているかで判断してください。

Here comes the bus. はなぜ Here the bus comes. ではないのですか?

場所・方向を表す副詞が文頭に出ると、動詞と主語がそのまま入れ替わって V + S の語順になるためです。ただし主語が代名詞のときは倒置しません。Here he comes.(彼が来ました)や There it is.(そこにあります)のように、主語 + 動詞のままにします。

否定の語が文頭にあっても倒置しない場合はありますか?

あります。否定の語がその文の主語そのもの、または主語を修飾している場合は倒置しません。No one came to the party. や Not a single student passed the exam. は、No one や Not a single student が主語なので、そのあとは普通の語順が続きます。倒置が起こるのは、否定の副詞(句)が文頭に出たときです。

So do I. と So I do. はどう違いますか?

So do I. は倒置で「私もそうです」と別の人について言う形です。So I do. は倒置していない形で「本当にその通りです」と、直前に出た同じ主語について認める意味になります。相手と違う主語なら倒置、同じ主語ならそのままの語順、と覚えてください。

if を省略した倒置はどんなときに使いますか?

仮定法で if を省略すると、were・had・should が主語の前に出ます。If I were you → Were I you、If I had known → Had I known、If it should rain → Should it rain のようになります。書き言葉やあらたまった場面で使われる形で、意味は if を使った文と同じです。

参考資料:文部科学省平成29年度学習指導要領

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