英文法:無生物主語
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無生物主語とは、人ではなく「モノ・コト」が主語になる英語の表現です。主語を「〜のおかげで」「〜のせいで」のように副詞的に訳し、目的語を日本語の主語にすると自然な日本語になります。
1無生物主語とは?(訳し方の基本)
▼
主語は「原因」、目的語は「日本語の主語」!英語は「モノ・コト」を主語にするのが大好きです。そのまま直訳せず、主語を「〜のおかげで/〜のせいで/〜すると」と副詞のように訳すのがコツです。
The news made me happy.
→
主語を副詞的に
→
そのニュースを聞いて私はうれしくなった。
直訳「そのニュースは私を幸せにした」は不自然 → 目的語の me が日本語の主語になる。
POINT
訳す手順は2つだけ。①主語=原因・きっかけとして「〜で/〜のおかげで/〜すると」と訳す。②目的語=日本語の主語として「〜は」と訳す。
訳す手順は2つだけ。①主語=原因・きっかけとして「〜で/〜のおかげで/〜すると」と訳す。②目的語=日本語の主語として「〜は」と訳す。
▶ 主語の訳し分けパターンを見る
| 結果のイメージ | 主語の訳し方 |
|---|---|
| 良い結果 | 〜のおかげで/〜によって |
| 悪い結果 | 〜のせいで/〜のため |
| 単なるきっかけ | 〜すると/〜を見ると/〜を読めば |
| 条件のイメージ | 〜すれば/〜を使えば |
| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| The story " made " me sad. | その話を聞いて私は悲しくなった。 |
| This road will " take " you to the museum. | この道を行けば博物館に着きます。 |
| Illness " kept " him from attending the meeting. | 病気のため彼は会議に出席できなかった。 |
| What " made " you change your mind? | なぜあなたは考えを変えたのですか。 |
| Ten minutes' walk " brought " me to the station. | 10分歩くと私は駅に着いた。 |
2「〜させる」型(make / let / enable / allow)
▼
「S makes O do」=「Sのおかげで(せいで)Oが〜する」無生物主語で最もよく出る型です。動詞ごとに「原形」か「to + 動詞」かが決まっているので、形もセットで覚えましょう。
O に(自然と・強制的に)〜させる
make
O に〜させてやる・許す
let
O が〜できるようにする
enable
O が〜するのを許可する
allow
O にやむを得ず〜させる
force
O が〜する原因となる
cause
POINT
make / let は動詞の原形(make me go)、enable / allow / force / cause は to + 動詞(enable me to go)。to の有無がテストの定番ポイントです。
make / let は動詞の原形(make me go)、enable / allow / force / cause は to + 動詞(enable me to go)。to の有無がテストの定番ポイントです。
▶ 動詞と形の早見表を見る
| 動詞 | 形 | 意味 |
|---|---|---|
make | make O do | Oに〜させる |
let | let O do | Oに〜させてやる |
enable | enable O to do | Oが〜できるようにする |
allow | allow O to do | Oが〜するのを許す |
force | force O to do | Oに無理やり〜させる |
cause | cause O to do | Oが〜する原因となる |
| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| His advice " made " me change my plan. | 彼の助言で私は計画を変えた。 |
| The internet " enables " us to study anywhere. | インターネットのおかげでどこでも勉強できる。 |
| This app " lets " you send photos easily. | このアプリを使えば写真を簡単に送れます。 |
| Bad weather " forced " them to cancel the trip. | 悪天候のため彼らは旅行を中止した。 |
| The new law " allowed " people to vote at eighteen. | その新しい法律で18歳から投票できるようになった。 |
| What " caused " the accident to happen? | 何が原因でその事故は起きたのですか。 |
3「妨げる」型(prevent / keep / stop A from doing)
▼
「S prevents O from doing」=「Sのせいで O は〜できない」日本語では「〜できなかった」と否定で訳すのがポイント。英文自体は否定文になっていないことに注意しましょう。
The heavy snow(大雪が)
→
prevented us
→
from going out
→ 大雪のせいで私たちは外出できなかった。(英文は肯定文のまま)
POINT
from のうしろは必ず 動詞ing(doing)。prevent・keep では from を省略しないのが基本です。stop は from を省くこともありますが、テストでは from つきで覚えましょう。
from のうしろは必ず 動詞ing(doing)。prevent・keep では from を省略しないのが基本です。stop は from を省くこともありますが、テストでは from つきで覚えましょう。
| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| The traffic jam " prevented " me from arriving on time. | 渋滞のせいで私は時間通りに着けなかった。 |
| Illness " kept " her from going to school. | 病気のため彼女は学校へ行けなかった。 |
| The noise " stopped " me from sleeping. | その騒音のせいで私は眠れなかった。 |
| A sudden storm prevented the ship " from leaving " the port. | 突然の嵐でその船は港を出られなかった。 |
| Nothing will " keep " me from trying again. | 何があっても私はもう一度挑戦する。 |
4「時間・お金がかかる」型(take / cost / require)
▼
「S takes 人 時間」=「人が〜するのに時間がかかる」日本語では「かかる」が動詞ですが、英語では「時間・お金を取る側」が主語になります。
It took me two hours.
=
私は2時間かかった。
→ It took me two hours to finish the work.(その仕事を終えるのに2時間かかった。)
POINT
take=時間、cost=お金、require / need=必要とする。「人」の部分は省略できます(It takes two hours to ... )。
take=時間、cost=お金、require / need=必要とする。「人」の部分は省略できます(It takes two hours to ... )。
| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| It " takes " ten minutes to walk to school. | 学校まで歩いて10分かかります。 |
| The trip " cost " me fifty dollars. | その旅行に50ドルかかった。 |
| This job " requires " a lot of patience. | この仕事にはとても忍耐が必要だ。 |
| The project " took " us three years. | その計画には3年かかった。 |
| Careless driving " cost " him his life. | 不注意な運転で彼は命を落とした。 |
5「教えてくれる」型(tell / show / say / remind)
▼
「本・表・写真」がしゃべる文!「この本は言っている」ではなく「この本を読めば分かる」と訳します。主語を「〜を見ると/〜を読めば」に変えるのがコツです。
This graph shows the change.
→
直訳をやめる
→
このグラフを見ると変化が分かる。
直訳「このグラフは変化を示す」でも通じますが、「〜を見ると…が分かる」のほうが自然です。
POINT
remind A of B は「AにBを思い出させる」=「Aは(を見ると)Bを思い出す」。remind A to do(〜するよう思い出させる)との形のちがいにも注意しましょう。
remind A of B は「AにBを思い出させる」=「Aは(を見ると)Bを思い出す」。remind A to do(〜するよう思い出させる)との形のちがいにも注意しましょう。
| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| This book will " tell " you the truth. | この本を読めば真実が分かります。 |
| The table " shows " that prices went up. | その表を見ると価格が上がったことが分かる。 |
| This picture " reminds " me of my childhood. | この写真を見ると私は子どものころを思い出す。 |
| The letter " says " that he will come back. | その手紙には彼が戻ってくると書いてある。 |
| The song always " reminds " me of my school days. | その歌を聞くといつも学生時代を思い出す。 |
6「連れて行く・もたらす」型(take / bring / lead to)
▼
「乗り物・道」が人を運び、「行動」が結果を運ぶ!「このバスはあなたを空港へ連れて行く」→「このバスに乗れば空港に着く」のように、主語を条件・原因として訳します。
(人を場所へ)連れて行く
take
(こちらへ)連れてくる
bring
〜という結果へ導く
lead to
〜という結果に終わる
result in
〜を引き起こす
bring about
〜へ駆り立てる
drive
POINT
lead to / result in のうしろは名詞か動詞ing(to は前置詞なので lead to succeed とは言いません)。lead O to do(Oに〜させる)の形と区別しましょう。
lead to / result in のうしろは名詞か動詞ing(to は前置詞なので lead to succeed とは言いません)。lead O to do(Oに〜させる)の形と区別しましょう。
| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| This bus will " take " you to the airport. | このバスに乗れば空港へ行けます。 |
| A few minutes' walk " brought " us to the beach. | 数分歩くと私たちは浜辺に着いた。 |
| Hard work " led to " his success. | 努力のおかげで彼は成功した。 |
| The accident " resulted in " a long delay. | その事故で長時間の遅れが生じた。 |
| Curiosity " drove " her to study abroad. | 好奇心から彼女は留学した。 |
無生物主語の よくある質問(FAQ)
無生物主語はなぜ英語でよく使われるのですか?
英語は「何が原因で何が起きたのか」を主語の位置にはっきり置く言語だからです。日本語では「大雨で試合が中止になった」のように原因を助詞で表しますが、英語では The heavy rain canceled the game. のように原因そのものを主語にするほうが自然で、文も短くまとまります。
無生物主語の文は必ず「〜のおかげで」「〜のせいで」と訳さなければいけませんか?
いいえ。訳し方は文脈で変わります。良い結果なら「〜のおかげで」、悪い結果なら「〜のせいで」、単なるきっかけなら「〜すると」「〜を見ると」のように使い分けます。大切なのは、主語を原因やきっかけとして副詞のように訳し、目的語を日本語の主語にすることです。
make と allow・enable は同じように使えますか?
意味も形もちがいます。make O do は「(自然に、または強制的に)〜させる」で動詞は原形、allow O to do は「〜するのを許す」、enable O to do は「〜できるようにする」で、どちらも to + 動詞の原形が続きます。make と let だけ to を付けない点に注意しましょう。
prevent A from doing の from は省略できますか?
prevent と keep では from を省略しないのが基本です。stop は stop me from sleeping と stop me sleeping の両方が使われますが、テストでは from を付けた形で覚えておくのが安全です。
無生物主語の英作文が苦手です。書けるようになるコツはありますか?
まず日本語の文から「原因・きっかけ」にあたる部分を探し、それをそのまま主語にして書き始めるのがコツです。たとえば「病気で彼は来られなかった」なら、原因の「病気」を主語にして Illness kept him from coming. とします。このページの動詞(make・enable・prevent・take・lead など)を使って、同じ手順で何度も書きかえ練習をしましょう。
参考資料:文部科学省平成29年度学習指導要領